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平成24年度戦略的基盤技術高度化支援事業に採択

2012-07

量産性に優れたダイカストによるマグネシウム合金製コンプレッサー部品の生産技術の確立を目指す研究開発事業は、経済産業省の 平成24年度戦略的基盤技術高度化支援事業(通称サポイン)に採択されました。

計画しているコンプレッサーは電動一体型の3サイクルタイプで、吸気、圧縮、吐出で所定のエアを送風するものです。 電動一体型はベンツの400クラス(サンデンが供給)、日産リーフ(パナソニックが供給)、トヨタのプリウス(デンソーが供給、コンプレッサー製造は 豊田自動織機)などに採用されています。 コンプレッサー部品のマグネ化は、強度、耐磨耗性、耐熱性など克服すべきハードルが非常に高く、これまで世界でも成功例がありません。 当社はこれまで耐圧性を求められるコンプレッサー部品を数多く手掛けており、ロータリー型コンプレッサーは月産1.5万台で供給するなど得意 とする製品の一つです。

自動車の場合、所定の強度や耐磨耗性を維持し素材を軽くすると、1gの軽量化は車体を100g軽量化したのと同等の燃費改善効果があります。 先進国で市販されている自動車の大半がエアコンを装備し、炎天下や寒冷地では稼働時間が長く、その分、エアコンによる燃費ロスが大きく、 自動車会社の燃費測定モード(10:15モード)から乖離してしまいます。 電気自動車(EV)の場合は内燃エンジンの排気熱を使えないため特に暖房時の燃費ロスが著しく、暖房の使い方によっては航続距離が 半減するといった切実な事情もあり、エアコンによる燃費ロス対策は大きなインパクトが見込まれます。

ダイカスト製品の80%以上、生産額で約4800億円が自動車産業向けです。必要設備の導入、必要なデータ取りなどを行い、大手エアコンメーカーの 意見を聴きながら量産に向けて金型の試作・製作を行い、製品化に向けた研究開発を行います。 技術的には、車体の軽量化と高信頼性のために、ガス巻込み等の鋳造欠陥がない高強度・高耐圧性を併せ持つダイカスト製品技術が必要となります。 また、国際競争の激化に伴うコスト低減要求、例えば薄肉化や複雑形状製品の一体成型等による軽量化と総コスト低減が求められています。

具体的には、最適化された真空金型内に湯を高速充填し、金型内の圧力や温度変化を超高速にて計測して、その数値より湯流れ状況・凝固状態を 把握しながら射出シリンダ等を高速ロバスト制御するダイカスト法を開発する予定です。 つまり、ミリ秒単位で金型内状況を計測制御するシステムです。 凝固シミュレーションソフト、多目的ロバスト設計支援システムソフト、計測制御ソフトをシステム化し、熟練したノウハウを活かして次世代のダイカスト技術の 開発を推進します。

マグネシウム合金製コンプレッサー部品の生産技術の確立
▼最適高真空ダイカスト法によるMg合金製カー電動コンプレッサー等耐圧部品の開発

自動車の電動カーコンプレッサー部品にマグネシウム合金を適用することで、同部品の軽量化と小型化を実現する。 マグネシウム合金の適用に当たり課題となる機械的強度や耐食性、耐熱性等の問題に対応するため、既存技術の真空ダイカスト法や スクイズダイキャスト法を高度化した高真空ダイカスト法や最適化スクイズキャスト法を開発する。

▼平成24年度戦略的基盤技術高度化支援事業

戦略的基盤技術高度化支援事業は、「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」に基づく支援策の一環として、 同法により「研究開発等計画」の認定を受けた中小企業者が国からの委託を受け、ものづくり基盤技術の高度化に資する研究開発から 試作までの取組を促進することを目的として行うものです。